Universal Audioが追い求め続けた10年の夢、アナログとデジタルの架け橋となる「apollo」。3年の開発期間を経て登場した歴史的「オーディオ・インターフェース」の全貌が明らかに!
コンベンションセンターのすぐ隣、Hilton Anaheimの8階スウィートルームで行われたUNIVERSAL AUDIOミーティング。
緊張の面持ちでドアを開けた我々を待ち受けていたのはなんと、リリース前のThunderBolt I/Oを搭載し、ProTools10上で動作しているUniversal Audioの最新作apolloの姿!!
これこそがUniversal Audioが追い求め続けた10年の夢、アナログとデジタルの架け橋。apolloは3年の開発期間を経て登場した歴史的「オーディオ・インターフェース」にして次世代のスタンダードとなるモデルだったのです。
その全貌をUA INTERNATIONAL SALES MANAGERのYUICHIRO NAGAI氏に伺いました。先日のレポートやビデオではわからなかった部分に踏み込んだ内容となっておりますので、まずは動画で、そして特集記事でご覧下さい!
★1:Universal Audio 1stにして45000人のユーザーボイスを結集した最高の「オーディオインターフェース」
まずDAWの世界と外の世界を本当の意味で橋渡しするためにUniversal Audioは45000人のカスタマーが求める声に耳を傾けました。
グレートなマイクプリ、A/Dコンバーター、UADによるモニターへのハイクオリティプロセッシング、2つのヘッドフォン端子などなど。
その中からUniversal Audio社はアナログとデジタルの橋渡しのために下記のデザインコンセプトを決めます。
・プリアンプもA/Dも一切色づけを無くしUADプラグインにクリーンなシグナルを送る事
・極限までUADプロセスのレイテンシーを抑え、リアルタイムで使用出来る事
・ハードウェア上のあらゆる機能がソフトウェアプラグインでリコール出来る事
内蔵UADの前に、I/FにはプリアンプとA/Dが存在します。ここでプリのキャラクター + UADキャラクターとならずクリーンな信号を届けられるよう、デジタル制御のアナログマイクプリアンプ、A/Dを新開発。その過程にあるコンバーターの一つ一つで実は大きなレイテンシーが存在してしまうため、その選別にまでこだわり抜き、2msレイテンシーという脅威のUADリアルタイムプロセッシングを実現したのです。
★これによりユーザーはUAD上から何でも好きなサウンドキャラクターを選ぶ事が出来ます。練習でちょっとレキシコンなんて事が気軽に実現出来てしまうのです。
また配線などの作業の手間を最小限におさえるためハードウェア上での全ての設定、そしてConsoleソフトウェア、UADプラグインの設定に至るまで全てを瞬時にリコール出来るよう設計。マイクプリアンプのGainに至るまで本当に全てがソフトウェア上でリコール可能なのです。
信号のルーティングに関してもAUX入力を活用する事でUADエフェクトのDry/Wetの同時録音が可能と保険も抜かり有りません。モニター音にだけUADプロセッシングをする事ももちろん可能です。
さらにDAWコントローラーを使う際にユーザーから改善要望が多かったのがDAWソフトウェアとDriverソフトウェア上での競合です。apolloのソフトは全てのベーシックキーコマンドをキャプチャーして後ろのアプリケーションに回しますのでConsoleソフトウェアを見ながらDAWコントロールが可能です。もうコマンド+タブを何度も使わなくていいんです!
ハードウェア面ではユーザーから8chサミングをしたいという声に答え、アウトプットとは別に完全独立設計のモニターアウトを用意。全てのアウトプットを活用する事が可能になっています。
そしてACもこだわりが凄い。開発当初はパワーサプライが中だったようですが、外部に出し、さらにブロードキャストで良く用いられる4芯のモデルを採用。4芯を採用したことによりモバイル用の外部電源が汎用品で使用出来るというメリットが生まれました。接続もロックされ抜ける事がありません。
まさにapolloはUADである以前に最高のインターフェースである事を大前提として開発されたのです。
★2:全く新しいリアルタイムプロセッシングUADを新搭載。50を超える全てのプラグインがリアルタイムに動作!!
apolloが搭載しているリアルタイムプロセッシングUADは通常のUAD-2カードとは全く異なるもので、2msの超低レイテンシーで動作させる事が可能です!
50を超えるUADプラグインはもちろん、今回のNAMMでSDKに追加されたSONNOXなどのブランドプラグインも初めてリアルタイムで使えるようになります。(Thunderbolt、Firewire800接続どちらであっても!)
これにより、これまでUAD-2はまだエンジニアが中心でしたが、apolloに搭載されたリアルタイムDSPによりミュージシャンもストレス無くプラグインの使用が可能となります。
バッファーサイズが1024サンプルだろうとUADは内蔵ですので、インプットモニタリング時にエフェクトをかけようがレイテンシーは感じません。コンプレッサーを少し、チャンネルストリップなどミュージシャンの気持ちいいよう設定をする事が出来るのです。
そしてapolloはUAD-2カードとも共存が可能です。リアルタイムではないこれまでのプロセッシングに関しては単純にUAD-2カードの分DSPパワーが加算されます。本体上のFirewire800端子にUAD-2 SATTELITEを接続しても同様です。所有するプラグインはどちらでも使える訳ですから、UADユーザーにとってもapolloは最高のアドバンテージとして機能します。
スタンドアローンでの本体動作に関しては現状電源を切らない限り、入出力とエフェクト設定は保存されます。もし将来的に本体上でいつでも1176、NEVEやManleyを立ち上げる事の出来るアウトボードになるとしたら純粋にアウトボードとしてもapolloはトップクラスの製品となるでしょう。
★3:これが未来だ!! Intel×UAならではのフルスペックThunder Boltを搭載!
こちらが本日ツイートされた写真のセッティング。MacBookAirシステム→Thunderbolt Display→apollo→HDDまで全てがThundrbolt 1本で接続。PCから最も遠いHDDからデータをMacBook Air上のProTools10までストリーミングして再生しています。
こんな芸当を可能にしたのはIntelがUAとともに開発した「フルスペックThunderbolt I/O」
元々オーディオ・インターフェースもそれなりにバンド幅は使いますが、UADのプロセッシングにはPCIクラスのバンド幅が無いと間に合いません。
Thunderbolt I/O開発初期段階にUAがIntelに開発の話をもちかけた際、その帯域性能を使い切ってくれるUA側にIntelが興味を持ち、今回のフルスペックThunderboltが生まれたのです。
(実はThunderbolt I/Oも性能差があり、写真のような1本での接続を可能にしているのもIntelと開発したフルスペックThunderbolt I/Oならではの恩恵)
何よりThunderbolt接続を行う事で、その先にある全てのギアが「無理の無い呼吸」で動作する事の安心感が大きいですね。コストパフォーマンスや汎用性の面でUSB3.0を推す声もありますが、10gのバンド幅が持つ恩恵とは全く比較にならないとICHI氏。
Thunderbolt接続はケーブルの中にイコライザーやブーストがあるから信号を安定して届けることが出来、しかもapolloのフルスペックThunderboltならビジュアルや音声、全く異なる信号を順番を問わず同時に転送出来てしまうのですから。
さらに凄いのは背面Thunderbolt端子に付いたOn/Offスイッチ。ONの状態では2系統のFirewire 800はハブとして機能してくれるのです!!
そのためデイジーチェーンでHDDとUAD-2 SATTELITEを接続するなんて芸当も可能にしてしまいます。このアドバンテージを考えるとThunderboltオプションを導入するメリットは極めて大きいですよね!!
★4:UADユーザーだけでなくハイエンドインターフェースを求めるユーザーにこそapolloを手に取ってほしい。
“That’s one small step for man; one giant leap for mankind”
人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍である。
ニールアームストロングの言葉、アポロ計画にちなんで名付けられたapolloという製品名。
UAが放つ1stインターフェースは数多くのアナログサーキットとUAD-2を抱える同社ならではのコンセプトを形にしたまさにアナログとデジタルの架け橋となるべき製品です。
UADプラグインだけでなく、まず何よりミュージシャン、エンジニアにとっての信頼性と安心を提供するハイエンドインターフェースとして3月遂にapolloがデビューします。
6月にはハイスペックThunderboltオプションとWindows OS対応。そしてそれ以降はAAX対応に加え、複数台のapolloをスタックさせられるようにしたいと語るICHI氏。apolloは次代の音楽制作シーンのコアとなるのはもはや間違いありません!!
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Apogee SymphonyとのAD/DAクオリティの比較サウンドファイル公開をお願いします。
AD/DAのクオリティーとFIREWIREとhunderbolでの使用差が知りたいですね。
FIREWIREとhunderbolでの使用差が知りたいですね。
ProTools(DAW)上のplug-inであるConsoleAPP。
そのソフトウェア経由でI/O自体をThunderboltデイジーチェーン接続して多チャンネル化できないのだろうか?今後の開発(ソフトウェアアップデート等)で出来る様になったら、これこそ「神」だ;)
すごく期待大なのかもしれない…と言うか期待しております!!
Apogee SymphonyとのAD/DAクオリティの比較サウンドファイル公開はまだでしょうか?
…まだ発売してないでしょうが…